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さらば愛しきアウトロー

The Old Man & the Gun (2019)

「Swan song ( 白鳥の歌 )」という言葉を初めて知りました。 白鳥は生涯鳴かないけれど、死ぬ間際に美しい歌を歌う、つもり人生最後に披露する舞台や演奏や、人生の最後に事を成し遂げることをいうそうです。

今年83歳になる、ロバートレッドフォード最後の俳優引退作を見ました。

相変わらず佇まいも素敵なのですが、何しろ顔のシワがすごい。最初整形かと思ってしまったほどです。

主人公は実在のフォレストタッカー(Forrest Tucker)という銀行強盗を生涯繰り返し続けた男。

この方、ひきがねを一度もひかずに、被害にあった銀行員の誰もが「彼は紳士だった」と絶賛するほど、優雅に強盗をやってのける人だったそう。そして16歳から何度も成功している脱獄のキャリア。辞めたくても辞めたくても辞められない情熱? 恋もしてようやく落ち着ける場所も得たにも関わらず。

生涯捧げたきた俳優業を引退する時の作品はどんな作品になるのだろうと思うけれど、レッドフォードはこれを選んだんだなぁと感慨深かったです。またこの主人公のように戻ってくる、はなさそうだけど、製作者としてのレッドフォードが改めて楽しみです。

あともう一つ、トム・ウェイツがレッドフォードの仲間で登場するのも嬉しいサプライズです。

今年引退作が楽しみなアラン・ドロンは、ジュリエット・ビノシュとパトリス・ルコントの新作に出る予定だそう。こちらも楽しみです。

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